改正労働施策総合推進法(令和7年法律第63号)により、2つのハラスメント対策が同時に義務化されます。ひとつは顧客等からの著しい迷惑行為=カスタマーハラスメントから従業員を守る措置。もうひとつは、求人・採用の場面で起こる就活ハラスメント(求職者等に対するセクシュアルハラスメント)の防止措置です。それぞれ厚生労働省の指針が公表されており、業種・規模を問わずすべての事業主が対象で、中小企業の猶予期間は設けられていません。
1カスタマーハラスメント対策
顧客・取引先・施設利用者などからの、社会通念上の許容範囲を超えた言動によって従業員の就業環境が害されることを防ぐ措置。店舗・電話・訪問など、顧客と接する業務があるすべての事業者が対象です。
2就活ハラスメント対策
求職者・インターンシップ生など、まだ自社の従業員ではない相手に対する、採用面接や説明会・OB訪問などでの性的な言動を防ぐ措置。求人・採用活動を行うすべての事業者が対象です。
対象
業種・規模を問わず、すべての事業主。顧客対応があればカスハラ対策、求人・採用活動を行っていれば就活ハラ対策が、それぞれ必要になります。
いつまで
2026年10月1日の施行日時点で、措置を講じている状態にする必要があります。
会社がやること
- 就業規則・ハラスメント防止規程を改定する(カスハラ条項と就活ハラ条項の追加。方針を明確にし、従業員へ周知・啓発する)
- 相談に応じ、適切に対応するための窓口を定め、従業員・求職者に周知する
- 発生時の事実確認・被害者への配慮・再発防止までの対応手順を整備する(採用担当者への研修を含む)
この改定は、就業規則の改定なしには対応できません。方針の明確化と周知が義務の中心であり、その根拠を就業規則・ハラスメント防止規程に置く必要があるためです。就業規則の改定について見る